十分な事前検査が必要な手術ですから、最短の場合も、手術をご希望する日の前日に診療が必要です。基本的には手術希望日の前日までにご来院いただいています。特別な事情があって急いでいる場合や週数が多くなってきている場合には、まずお電話でご相談ください。なお、土曜日の手術も可能です。

手術自体の所要時間は、約10分です。ただし、初期妊娠中絶手術の場合、手術後の1～2時間は院内のベッドで安静を保ち、状態をチェックしてからのご帰宅となります。

安全でより短時間の手術が可能な掻把法と吸引法のハイブリッド手術を基本的に行っています。ただし、週数などにより吸引法は向かないケースもあります。状態や週数に合わせてお身体への負担が少なく安心できる方法を選ぶことで術後の痛みや出血を最小限に抑え、できるだけ早く回復できるようにしています。事前診療の際にくわしくご説明していますので、疑問や不安がありましたらなんでもご質問ください。

海外では薬による中絶がすでに行われていますが、日本では認可されていません。また、こうした薬を海外から個人輸入して中絶することは日本の法律では認められていません。

さまざまな疾患の日帰り手術が可能になった現在、多数の麻酔法や麻酔薬が用いられています。日帰り手術がこれほど普及したのも、安全で洗練された麻酔の技術や薬剤が登場したからです。
当院では、手術中にはしっかり効果を現し、手術が終わったらスムーズに目覚められるよう、最適な薬剤を選択してコントロールする独自の無痛手術を実現しています。患者様の体重や年齢、体質などを十分に考慮して種類や投与量を慎重に決め、手術中も酸素濃度や心拍数などを確認するなど全身管理を行いながらしっかりコントロールしています。そのため、手術中に痛みを感じることはほとんどありません。
ただし、まれに麻酔が効きにくい体質であることが手術直前にわかることがあります。こうした際には無理をせずにいったん中止して、後日改めて対応できるようにしています。

手術後の痛みはありますが、イメージとして腰やお腹に生理痛のような鈍い痛みがある感じです。鎮痛剤の内服でほとんどの場合、痛みが気にならなくなるとされており、当クリニックで手術を受けた方ではほとんどの方が鎮痛剤を服用していません。なお、手術後に強い痛みが起こったり、発熱がある場合には当院までご連絡ください。

一般的には1週間程度で徐々に少なくなっていき、2週間程度で落ち着きます。

デスクワークの場合、翌日には仕事復帰が可能です。立ち仕事や体力を使う作業が多いお仕事の場合、術後の出血が長引き、炎症を引き起こす可能性があり、子宮の回復が遅れてしまいますので翌日も安静に過ごしていただくようおすすめしています。
当院では土曜日の手術も行っていますので、お仕事を休まずに翌日にしっかり安静をとることができます。週数との兼ね合いもありますので、早めにご相談ください。

保険証、同意書、生理用のショーツとナプキンなどをご持参いただいています。お持ちいただくものは事前診療の際にくわしくお伝えしています。

成人の中絶手術では、ご本人と相手の男性の同意が必要です。
未成年の場合、当クリニックでは保護者の方の同意もいただいています。また、できれば保護者の方といっしょにご来院いただけるようお願いしています。

子宮が回復して生理周期が元に戻れば妊娠は可能です。ただし、手術後は一定期間の避妊を行って十分に回復させることをおすすめしています。当クリニックで中絶手術を受け、その後事情が変わって妊娠をご希望されてご相談にいらしていただき、無事に出産した方もたくさんいらっしゃいます。
また手術をきっかけに低用量ピルの処方を受けて、その後は婦人科ホームドクターとして長くお付き合いいただいているケースも多くなっています。女性のお身体は年齢などでも大きく変化しますので、手術後に気になることがあればなんでもお気軽にご相談ください。

保険適応はできませんので、自費診療となります。