痛みを考慮した日帰り中絶手術
中絶手術を行う際に、痛みについて気にされる方は少なくありません。現在は医療技術や麻酔法の進歩もあり、ほとんど痛みを感じることなく手術を行うことが出来ます。
中絶手術は全身麻酔下で行いますので、当日は絶食していただく必要があります。
静脈麻酔について
中絶手術には静脈麻酔を使用します。静脈麻酔の効果によりほぼ眠った状態になりますので、痛みを感じることはなく、記憶も残りませんので、安心して手術を受けていただけます。
静脈麻酔は中絶手術以外にも、外科手術や内視鏡検査を行う際にも用いられます。手術中は全身状態を確認しながら麻酔をコントロールしていきます。
ただし、静脈麻酔を使用した場合は、当日お車や自転車の運転はできませんので、お気を付けください。
当院の手術方法について
妊娠14週6日までの初期人工妊娠中絶手術は、掻把(そうは)法と吸引法の2種類に大きく分けられます。
どちらにもメリットとデメリットがありますので、当クリニックではデメリットをできるだけ減らして安全性の高い手術を実現するために、両方の手法を取り入れたハイブリッド手術を行っています。
掻把法
子宮内部から内容物を掻き出すように取り去る手法です。感染リスクが低く、細長いスプーン状のキュレットやはさみのような胎盤鉗子などで簡単に行えるため、長く用いられてきています。ただし、掻把法は医師の技量に大きく左右されますし、熟練した医師が行っても子宮が傷付く可能性がゼロではないというデメリットがあります。
吸引法
吸引器という機械を用いて子宮の内容物を吸い出す手法で、手術時間が短縮できます。ただし吸引によって子宮内壁の微細な血管が傷付いて出血量を増やしてしまう可能性があるというデメリットがあります。初期の手術には適していますが、妊娠週数が増えると難易度が増していくため週数によってはこの手法を使えない場合もあります。
掻把法と吸引法のハイブリッド手術
はじめに掻把法で子宮の内容物をある程度処置し、吸引法で残されたものをきれいに除去します。掻把法では細かい部分を除去する際に子宮を傷付けるリスクがあり、吸引法では長く強力な吸引を続けることで微細な血管からの出血リスクがありますので、ハイブリッド手術では両方のリスクを最小限に抑えることができます。手術の所要時間は5~10分ほどと短時間に安全な手術が可能になります。
徹底的な衛生管理
掻把法では簡単に殺菌・消毒できる器具を使用するため衛生管理がしやすく、吸引法では複雑な形状の器械を使用するため衛生管理が難しいとされています。当クリニックでは、器具や器械の殺菌・消毒を徹底して行うことで高いレベルの衛生管理を実現していますのでご安心ください。